仙臺に居た時の經驗

 矢張り仙臺に居た時の經驗であるが、僕は自殺しようと思つたことが二三度ある。その最後の時は、前日に二三の友人に伴はれて、かの青葉城のうしろにある、政宗の立退路《たちのくぢ》と云はれる谷へ、化石を拾ひに行つた。こゝは、自然の開鑿とは思はれない程、規則立つて幅の狹い、また、底深く切り下げた谷合ひであつて...

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遺傳と運命

 メーテルリンクは遺傳と運命とを云つたが、この兩者は、流轉といふ不可思議な黒水の流れ[#「流轉といふ不可思議な黒水の流れ」に白三角傍点]に潜んで居るもので――眠つて居た心靈が、どこか遠方の森かげで、ほら穴の中に目が覺めて、その顏を洗ふ時、幽玄な曉の光に初めてそれに氣が附くのである。その心靈とは外でも...

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三名の神秘家

 (十一) 流轉と生命

 三名の神秘家は頻りに理法といふことを説いて居るが、別に理法と云つて、心につかまへて置くべきものはなからう。そんな物を想像するから、メーテルリンクの樣に未知の理法など云つて、分らないところから一つの糸筋を引つ張つて來ようとするし、またエメルソンの樣に、理法の靈化することを云...

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